秋田県発!秋田のフリーペーパー【あおぽ(青いポスト21)】|「あおぽ」は秋田市内のほぼ全戸にポスティング。さらにチラシの選別配布ができ、的を絞った情報発信が可能です!魅力的なトピックスとともに、地域の企業・店舗・教室・求人情報などを載せており、高いレスポンス実績があります。秋田県ネットユーザーアンケートのフリーペーパー部門にて第一位の連覇実績。一番多くの方に読まれています!
五井野正博士の世界

チェルノブイリ事故から20年(4)

チェルノブイリ原発事故の隠された重大な事実

 前号は秋田県全域からさらに山形県酒田市まで配布が拡大したことを記念してチェルノブイリ4号炉の内部写真を公開し、チェルノブイリ国際取材視察団の団長である五井野正名誉教授のインタビューを再一回掲載しました。それによってチェルノブイリ事故での放射能の恐ろしさが強調されたと思います。
 しかし、チェルノブイリ事故から20年目の4月26日が過ぎると、まるで潮が引く様にマスコミの報道も止まった。日本国民は熱しやすく冷め易いからだと説明する者もいるだろう。しかし熱しやすく冷め易いのはマスコミのほうではないだろうか?!
 マスコミにあおられてチェルノブイリ事故に段々と関心を示してきた国民が4月26日を過ぎるとまるで梯子を途中で外された様な宙ぶらりんの状態にされている。
 ジャーナリズム精神からすれば、この様に国民が大きな関心を持ってくれた今こそチェルノブイリ事故の隠された真実を明らかにする絶好のチャンスと考えるはずだ。実は一昨年、あおぽで取り上げたヴァレンチノ・ヴァレンニコフ元帥は当時のチェルノブイリ原発事故処理の総指揮官であった。ヴァレンニコフ氏は数十万人の軍人がこの原発事故処理にあたったが想像も付かない人々が死んだと述べた。
 実際、国際的に権威ある米国のローレンス・リバモア研究所がチェルノブイリから検出された死の灰は過去に人類が行ってきた核実験の全てを合計したものに等しいと言う発表をしている。
 核実験の中にはたくさんの死亡者や被害者を出したネバダ砂漠やビキニ環礁の実験も含まれる。
 つまり原爆と違って原子力発電所の事故の被害というのは過少に見られがちであるが、チェルノブイリ原発一基だけでこれだけの被害を人類に与えるのである。
 となればチェルノブイリ級の大型原発が日本にはたくさんあるが果たして原発は地震に対して大丈夫なのか?

チェルノブイリ原発事故に地震が影響した!

 ソ連邦内で地震が多いため、地震の研究が最も進んでいるアルメニア。その科学者のトップの位置にいるサーキシャン・アルメニア科学アカデミー総裁は当時の首相であった。私たちの取材に対しチェルノブイリ事故の前に地震があったことを述べ、事故と地震との関連を肯定した。
 そこで今回の4号炉(事故炉)内部撮影のあおぽ特別掲載に関して団長である五井野教授から条件が付けられた。それは一時的な興味本位の記事ではなくチェルノブイリ事故に隠された大きな問題を国民に知らせてほしいと言う要望だ。
 かくて、この4号炉取材は週刊現代、TBS(4月24日筑紫哲也NEWS23、他)、そしてあおぽだけが報道となった。
 五井野教授に同行した週刊現代の記者は30年前から浜岡原発の危険性を警告する記事を書いていたという。
 彼は今度の特集記事でチェルノブイリ事故の10秒前に起きた地震によって制御棒が挿入できなくなり核分裂反応が止まらなくなったことが大事故に繋がったと主張する学者の説を紹介して、日本の70年代に稼動した浜岡原発など初期の原発が手抜きやデタラメ工事などで地震に対して危険であることを指摘したのだった。インターネットでも浜岡原発を設計したという人物が、一・浜岡2号炉の耐震計算結果は地震に堪えられない。二・直下型地震が起きると核燃料の制御が出来なくなると告知している。
 もしこれが事実なら浜岡原発は地震によってチェルノブイリ原発事故と同じように大惨事を引き起こす可能性がある。そうなると日本全土は強度の放射能を浴びて全滅である。
 また筑紫哲也のNEWS23ではガンに苦しむ子供たちの救済活動などがロシア側に評価された人物として五井野正氏の名前がロシア芸術アカデミー名誉会員の肩書き入りの字幕と共に映像で紹介され、彼の協力によってこの番組の取材が実現したと報道した。そして内容は同じくチェルノブイリ事故の10秒前に地震が起き、それも緊急運転停止の制御棒が降りている最中であったと言う重大な証言が明らかにされた。しかも番組は更に地震が起きたら再び危険な放射能汚染が起きる危険性があると指摘しているのである。
 五井野教授は地震だけの問題ではなくチェルノブイリ事故に関して4つの大きな問題を指摘している。
 それは1にチェルノブイリ原子炉事故で拡散した放射能が今も人類に大きな脅威を与え続けていること。
 2に今も膨大な数(数百万人から数千万人)の被災者が貧困と病気に苦しんで、誰も助ける人がいない状態におかれていること。
 3にチェルノブイリの原子炉事故が他人事の話ではなく、これからも世界各地に建設された原発にも起きうる教訓を与えていることや、日本にも同じような危険な原発が存在していること。
 4に原子力発電は発電にコストがかかりすぎることや、原子力発電所から毎年出る多量の原発の燃えカス(使用済み核燃料)が人類にとって危険な高放射能物質で安全な処理が困難なこと。それゆえ住民環境に悪影響を及ぼすだけでなく、重大な事故を引き起こす可能性があることなどである。

(学者、ジャーナリスト、新聞記者等は)嘘は書かないが、嘘を書く

 チェルノブイリ原発事故がどれだけの大惨事であったかを理解するには先ず死亡者の数であろう。そこで当時の日本の新聞をみると事故から40日くらいたった6月6日に死亡者数が26人と発表していた。そして12月の末になってチェルノブイリ事故の死亡者の総数は30名と発表された。
 しかしながら広島の原爆の500倍もの放射能が撒き散らされたという事故の大きさからして、いかにも少なすぎる死亡者数である。
 実際に事故当時の海外の新聞では死者2000人と言う報道があった。どちらが正しいのか?
 考えるに、当時チェルノブイリはソ連邦の中にあった。秘密主義といわれたソ連時代だから発表された死亡者数は実際の数よりかなり低いといえる。
 もっともソ連時代だけでなく、いつの世でも政府や権力者にとって不利な事実は極力隠し、彼らにとって有利な情報だけが公式に発表されるものである。
 そしてマスコミと呼ばれた記者達はその公式発表をそのまま情報として一般人に流してしまう。すると学者やジャーナリストは先ずその公式発表から事態の事実を研究したり論評を発表したりするのだ。しかし、まともな学者やジャーナリストだったら、その様な公式発表をそのまま信じないで独自の調査を持って常識的な見解を付け加えるのが当然であろう。
 しかし、残念ながら日本のジャーナリズムにはこの様な努力があまりにも見られないようである。何故なら、一部の学者やジャーナリスト、百科辞典にはチェルノブイリ事故で亡くなった死亡者数は31名と今でも記述しているからである。だから日本人にとってチェルノブイリ原発事故を広島や長崎の原爆惨事と比較してあまり大きな問題と考えられなかったのであろう。ところが、このソ連の公式発表は事実とは違い、まるで嘘とも言える内容だったのである。
 その件について五井野教授は、
「6月5日ごろに発表された死者26人という数字は実はソ連機密1986年6月4日付けの議事録21号の下書きに沿ったものなのです。そこには『医療施設に送られた人々は全て検査され、急性放射線障害と診断された原発職員は187人で、その内24名(事故当時に2名)が死亡したことにする。また病院に収容された住民は子供も含めて放射線障害の診断は確認されなかったことにする。』とあるのです。
 つまり、26人の死者とは原発職員だけのことで消防士や軍人、民間人の死者は含まれていない。実際には原発職員だけでなく数多くの軍人や民間人が死んでいる。病院には子供を含めて放射線障害者がひしめきあっていた。」
 と述べ、更に『マスコミは嘘は書かないが、公式発表をそのまま鵜呑みにしてしまうと結局は嘘を書く宿命にある』と警告した。
 五井野教授の友人であるヴァレンニコフ元帥は現地入りした5月初めの時点で既に死者は180人を越えていたと証言している。この時点でも公式発表とは十倍以上もの開きがある。
 後にチェルノブイリ事故で死んだその総数は国際原子力機関(IAEA)では4000人と報告するが、あくまでも原子力を推し進める企業体の言い分であって、まともに信じられる数字ではない。世界保健機関では9000人と発表し、国際ガン研究機関では1万6千人と推計する。しかし現場では何万人、何十万人と言う数が言われている。
 現にウクライナだけでも被災者は260万人にものぼると言う悲惨な数字である。さらに国土のほとんどが汚染されたベラルーシでもどれだけの被害者がいるのか見当も付かない。
 つまり一千万人にも近いという人達が生きるか死ぬかの苦しみを今も味わっているのである。


              
五井野 正 (ごいの ただし) 科学者・芸術家
ウィッピー総合研究所 所長 / ロシア国立芸術アカデミー名誉正会員
スペイン王立薬学アカデミー会員 / アルメニア国立科学アカデミー会員
フランス芸術文化勲章受章
秋田県発!秋田のフリーペーパー【あおぽ(青いポスト21)】|「あおぽ」は秋田市内のほぼ全戸にポスティング。さらにチラシの選別配布ができ、的を絞った情報発信が可能です!魅力的なトピックスとともに、地域の企業・店舗・教室・求人情報などを載せており、高いレスポンス実績があります。秋田県ネットユーザーアンケートのフリーペーパー部門にて第一位の連覇実績。一番多くの方に読まれています!
秋田県発!秋田のフリーペーパー【あおぽ(青いポスト21)】|「あおぽ」は秋田市内のほぼ全戸にポスティング。さらにチラシの選別配布ができ、的を絞った情報発信が可能です!魅力的なトピックスとともに、地域の企業・店舗・教室・求人情報などを載せており、高いレスポンス実績があります。秋田県ネットユーザーアンケートのフリーペーパー部門にて第一位の連覇実績。一番多くの方に読まれています!
株式会社 青いポスト二十一
〒010-0925 秋田市旭南3丁目2-67 >>アクセスマップ
TEL:018-865-6383  FAX:018-863-2304  >>お問い合わせメールフォーム
Copyright (c) 青いポスト21. All Rights Reserved.
秋田県発!秋田のフリーペーパー【あおぽ(青いポスト21)】|「あおぽ」は秋田市内のほぼ全戸にポスティング。さらにチラシの選別配布ができ、的を絞った情報発信が可能です!魅力的なトピックスとともに、地域の企業・店舗・教室・求人情報などを載せており、高いレスポンス実績があります。秋田県ネットユーザーアンケートのフリーペーパー部門にて第一位の連覇実績。一番多くの方に読まれています!