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ジャーナリスト 恩田勝亘 特別寄稿

忍び寄る放射能汚染D

 関西電力大飯原発3,4号機をめぐる政府、マスコミの大騒ぎが決着しそうだ。東電福島第一原発事故は、事故対策を手抜きした東電、それを放置、容認してきた政府による人災であることは明白。事故発生後も政府、東電による対応の誤りと情報の隠蔽により、事故と被災者を拡大するというさらなる人災を重ねた。そんな重大事故の真相解明もまだ途上にありながら一時停止している原発を再稼働させようというのが電力業界と政府。それよりいまも進行中の食品や生活環境の放射能汚染をいかに防ぐか。政府が何より目を配るべきなのは国民の命だ。

原発再稼働より放射線被曝防止が先

 全国54基ある原発のうち、現在稼働しているのは北海道電力泊3号の一基のみ。昨年のフクシマ事故時に停止していた原発はもとより、稼働していたものも定期点検入りを機に順次止められ、残った泊3号も5月初めには停止して稼働する原発はゼロになる。日本で本格的な原発の運転が始まったのは1970年からなので、原発が全面停止するのは42年ぶりになる。
 無論、全原発が止まったから安心というわけにはいかない。各原発の中には膨大な核燃料とその燃えカス、すなわち”死の灰“がぎっしり詰まっている。それらは超高熱を帯びているために常に水を送り込んで冷やす必要がある。そんなときに大地震、津波に襲われれて配管破断をはじめとする機器の損傷、非常用の各種システムが作動しなければ福島第一と同じことになる。そこに原発がある限り、常に事故のリスクがあるということだ。
 そして停止した原発をそのまま廃炉にするとしても、核燃料と燃えカスの塊である使用済み燃料を原子炉から取り出せるまでに約10年。そこからやっと原発の解体撤去にかかるが、強烈な放射能を帯びているために完全撤去にはさらに10年以上かかる。その膨大ながれきのなかには放射能が減るまで何百年、何千年はもとより、半減期2万4千年のプルトニウムのようにほぼ永遠に管理しなければならない放射性物質もある。
 したがって原発一基の廃炉解体には少なくとも3000〜5000億円かかる。まして使用済み燃料や廃炉から出た高レベル、低レベルの放射性廃棄物の永遠の管理費など算定不能だ。それを電力会社は廃炉解体費用を一基わずか700〜800億円しか見込んでいないうえ、将来の廃棄物の管理費には目をつむっている。
 そんな電力各社が今年に入って声高に叫び始めたのが、停止している原発の再稼働だ。
 先のようにほぼ全面停止している原発を、電力会社は水力や火力など他電源で補っているが、原発依存度の高い九州電力や四国電力などは原発をいかに再稼働させるか、昨年から政府やマスコミに電力不足をアピールしてきた。その代表が関西電力である。同社はこれまで平均すると全電源の四割前後を原発で賄ってきたため、今年夏の電力需要ピーク期には「足りない」と訴え、それに同調するのが原発維持、執着派のマスメディアである。
 肝腎の政府はといえば、菅内閣から野田内閣に代わっても民主党政権のエネルギー政策、原子力政策は腰が定まらない。ドイツのように10年で原発を廃止するという国家目標を掲げるリーダーシップもない。電力業界に代表される産業界、それに同調する大手労組という両輪に目を配る結果、一般国民はカヤの外に置かれている。最近の再稼働を許す、許さないという産業界と政府のやり合いはお芝居。始めから「再稼働ありき」で動いていると睨んでいた通り、4月13日に野田首相や枝野経産相らは大飯原発の再稼働を容認することで一致した。
 事故原因をはじめとする「フクシマの真実」も未解明のいま、再稼働させたらまたしても人災だ。いまは何よりも国民をこれ以上の被曝者にしないこと。放射能汚染はまだ拡がっているからだ。
(以下、次号)


              
恩田 勝亘
恩田 勝亘(おんだ かつのぶ) ジャーナリスト
1943年生まれ。'71年より'07年まで講談社「週刊現代」記者として、国内外の政治、経済、社会問題を取材。主テーマの一つが原子力問題。 06年にはチェルノブイリ4号炉中枢に突入。
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