原発による環境及び人的影響S
牛肉問題は一農家の問題ではなく様々な問題を抱えている
牛肉問題は放射能を帯びた野菜や海産物等を販売する農民や漁民にとっても重要な問題
ところで、問題となった農家は肉用牛の出荷時に使用した餌について、屋外にあった稲ワラを使ったことを口頭で県に申告しなければいけなかったが、伝えなかったという。当人は近所の人々に大きな迷惑をかけたとまるで世の中の人達に対して大犯罪を犯したような気持ちでお詫びする。
しかし、本当の犯人は東電だし、原子力村だし、政府だろ!とその農民に代わって言ってあげたい気持ちだ。このような問題は同じく、放射能を帯びた野菜や果物、海産物を売って生活する農民や漁民にとっても人事の話ではない。
つまり、この問題は単なる一軒の農家の問題ではなく、原発事故の大きさや放射能の人体の影響、農林省や自治体の検査システムや食肉汚染と言った様々な問題を同時に抱え持っているのだ。
また、この日に読んだ新聞には『夕刊フジ』もあり、その新聞の中で辣腕ジャーナリストが書いた評判の連載記事「風雲永田町」がある。政界や財界の事が詳しく記述されているが、7月12日付けの記事は「亀井静香『菅もっと働け』」というタイトルで「菅はいまのままで引き下がるわけにはいかない。しかし、解散は現実的ではない。私は『小泉を見習え』と言った。あまり辞めろ、辞めろと言うのに対し、脅しとして効果がある」と亀井特別補佐官の談話が掲載されている。
と言うことは、今、ちまたに騒がれている原発問題での解散説というのは亀井特別補佐官の入れ智恵だったのかと読者は気が付くと思う。と言うよりも、実は私はこの時、直に亀井特別補佐官と話をしていたのである。
場所はこの記事に書いてあるように赤坂の料亭で田中康夫・「新党日本」党首と下地幹郎・「国民新党」幹事長と一緒の会食であった。(写真1)
と、言う様な訳で、12日の1日だけ取って見てもここに紹介できない程の盛りだくさんの情報が書かれていて、それを整理、記憶するだけでも大変な作業と労苦がいるということがお分かりになったと思う。
毎月、定期的な原稿執筆の仕事があるために、国内外の重要な案件での出張や原子力に変わる燃料電池の開発や新エネルギー開発のためのナノ製品開発、さらに電力不足問題を解決するための省電力化したLED照明事業などのための時間を持つ事や、そのための頭脳や意識の集中が進まず、その分毎日、原発や放射能に関する資料の解読と分析、頭が疲れたときは資料の整理・・・その資料作りと整理の作業があまりにも膨大すぎて、原稿が少しも進まない内にいつものように原稿締め切り日が近づいても気も頭もあせってしまうというしだいだ。
隠された原子炉大事故の真相と謎を解明し、国民の被害を最小限に食い止めるための日々
そこで私が、これから何を記述したいかと問えば、まず結論から言うと、3月11日?15日までの間に拡散された放射能によって関東、福島周辺の東北一部に人が住めないほどの壊滅的な被害が発生した事、また、3号機プルトニウム爆発によって史上最悪の猛毒、プルトニウムが日本のみならず、米国本土にまで拡散されたこと。それによる人体被害がこれからどのように起こるかなど・・・・・
政府・東電が執拗に事実を隠し、あるいは事故の状況の生データを隠して政府や東電の都合のよい解析データだけを時間遅れで発表するために事故の状態が全く解明されないままに国民がどんどん危険な状態にさらされていくという、まるで事件物のドラマのような現実な話が今実際に起きているのである。
すなわち”隠された謎の原子炉大事故“をまるで私が刑事コロンボや名探偵明智小五郎(怪人二十面相という古い小説の主人公で申し訳ないが)、あるいは金田一耕介探偵の推理シリーズのように大事件を追って真実を探し、明晰な知能と状況判断を持って事件の背後組織や隠れた加害者達を暴き出し、その上で事件の真相と謎を解き明かして新たな事故や傷害殺人事件を未然に防ぐという立場に私が置かれて事件調査しているといっても差し支えないと思う。
それには、まず事件の現状認識を最大にしてから核心問題のターゲットを一つ一つ絞り、認識の度合いによって対処法方も違うため臨機応変に物事を考え整理していかなければならないのである。
私のように事件の真相を正確に国民に知らして国民の被害を最小限に食い止めようとする姿勢に対して、政府や原子力村の学者達は、”安全だ“”問題ない“の認識を国民に繰り返し、洗脳する状況では何の問題解決や対処方法も生まれてこないし、それどころか国民の生命に関する重大事故という問題認識さえも否定してしまうことになる。
しかしながら、領土を失って(高濃度の放射線汚染によって)国民の健康に異常や障害がどんどんと顕在化してくれば、やがて政府や学者が今までに述べてきた言葉は結局、終戦前の大本営発表の如く、国や東電が責任を回避するために事実を隠し、事故に対して何も対処してこなかったことへの口実やこれからも何も対処しないという言い訳のための言葉だったのだと国民が段々と理解してくるようになるだろう。
福島原発や、他の原発、エネルギー問題、放射能汚染等の問題がこれから大問題となる
と言っても、事はチェルノブイリ事故を超える大事故を起こしてしまったのであるから”安全だ“”問題ない“という幻想の発想の言葉で押し通そうとするのは壁に亀裂が入り、30度傾いたビルに対し、”ただちにビルが倒れるという状況にないので問題ない“とか、”想定範囲内の傾きで鉄骨が折れるという可能性がうすいので安全だ“と言っているのと同じ理屈で馬鹿を通り越した発言としか思えないのである。
例えば、賠償責任から逃れるために子ども達に安全だと放射線量の数値を年間1ミリから20ミリに高くする卑劣なペテン師達に操られた学者や官僚達が、”安全だ“”問題ない“と詐欺まがいに語っていたのは皆さんご承知でしょう。
結局、国民の反感を受けて、後に国際基準値を策定した張本人である東京大学大学院教授が正気になったのか、お頭を少し変えたのか、政府関係の職を辞して政府や東電の不正を批判しながら泣き言を吐いて国民の前でお詫びする事件がおきた。反省し、告白すること自体は非常に良いことだと思うが、事態が変わらなければ後の祭りとなる。
”うそつきが詐欺にあってペテン師と言い返すは東電の正解(政界)かな”である。
余談になったが、事故を起こした福島原発のみならず、他の原発や再処理核施設の問題、エネルギー問題、放射能汚染問題、原発解体処理問題などこれからもっと大問題となることはハッキリしている。
しかしながら、政府・経済・マスコミという日本最大の権力と保守的制度、さらに公的信用性によって、すでに、誤情報で洗脳された国民にどうやって想定外の事実と言うよりも想定していた事実とは全く違う事実を客観的に証明するか、である。
それには隠された真実の情報と意図的に流された誤情報を区別して、市民レベルの認識力まで下げた表現力と分析力で理解させながら洗脳を解き、隠された真実を認識させ、その認識度合いによってどのような対処を取ったら良いのかを1から100までわかりやすく記述するとなると最低でも世に出された新聞、週刊誌、書籍などを全て読み、調べ、分析、整理して基本資料をまず最初に作成しなければならないのである。
これが私にとってどれ程の時間の浪費と頭脳の消耗をきたすかは7月12日の例を長々と記述したのでご理解頂けると思う。
(次号へ続く)