ちょっとしたブレイクタイムC
二酸化炭素が原因する地球温暖化の真相(3)
ちょっと一服、イヤ、一休みのつもりがこの暑さで長休みになってしまったども、それにしても先週の話、北極海の温暖化!簡単でわかりやすく、それでもって話がすごがったよなあ、前号の続きをまた”何でも博士“に聞いてみねばいげねえ。
前回の話で地球全体は寒冷化して、北極圏だけが夏だけ加熱されているというのはよくわかりましたが、では何故炭酸ガス(CO2)による地球温暖化を政府やマスコミは騒ぐのでしょう?
「その疑問は当然です。そこで、前回の話では5億4000万年前と30万年前から今日までの世界の気温のグラフを掲載して地球は寒冷化していることを述べましたが、今回は「食品と暮らしの安全」2009年9月号に掲載された1900年間の屋久杉の研究によって平均気温差を復元したグラフ(図1)で説明しましょう。
(図1)を見ると、A・C1400年頃の室町期から1700年頃の江戸期までは平均気温差が5度以上が下がっていますが(黄色の部分)、今度はそこから一気にグラフの線が右端まで駆け上ってます。平均気温差が6度前後も高くなったのです。しかしこの気温上昇の原因がCO2ではないことはわかりますね。
次に、温度計による観測で世界の平均気温の年度差を見て下さい。図2から1910年〜1945年頃(黄色の部分)までは平均気温差がどんどん上昇していますが、合計で0・6度にも満たない平均気温差の上昇です。
次に1945年頃から、戦後(1945年)の復興と共に炭酸ガス(CO2)が急増したにもかかわらず、逆に1965年頃まで平均気温差は低下傾向だったことがわかります。
そして、1975年以降から平均気温差が上昇傾向に入り、1997年に京都の環境会議でCO2による地球温暖化が叫ばれたが、次の1998年からの急増加に反して2008年までの10年間、気温は下降してしまった。つまり、CO2による地球温暖化の説は過去の統計からも無理があるという訳です」
と言うことは、地球温暖化とCO2は全く関係ない!ということでしょうか?
「全く関係ないとは言えませんが、それよりも水蒸気やチリ、あるいはメタンやフロンの方が温暖化としての影響がCO2よりも大きいと言えるでしょう。
そこで、このような問題の時は焦点を一つに絞ったほうが分かりやすい。つまり、地球温暖化が問題なのか、CO2が問題なのか?です。
本来なら地球温暖化は気候が暖かくなって農産物の収穫が増え、冬には石油や天然ガスの消費が少なくなるなど、プラスの面が大きいはずです。特に世界の人口が爆発的に増加している現状ではそれを支える食料やエネルギーも増加しなければならず、それには地球が温暖化していることの方が大切であり重要なのです。
ところが、前々回(あおぽVol・828)で述べたように、北極圏の温暖化によってグリーンランドの氷床が溶けていくと、メキシコ暖流が南にどんどん後退してしまい、それによって、もともと緯度が高い北ヨーロッパからどんどん寒冷化してしまう逆作用の方がヨーロッパにとっては大きな問題だったのです。
つまり、地球が温暖化しようが、寒冷化しようが、いずれにしてもヨーロッパは寒冷化してしまうのです。すると、寒冷化になれば石油や天然ガス等のエネルギーの消費が急激に増大してしまい、その価格は暴騰していきます。そうなると、多くのエネルギー資源を輸入で頼っている日本やヨーロッパにとって死活問題となってしまいます。
そこで、その解決策としてヨーロッパ政府(EU)はチェルノブイリ原子炉事故によって国民に浸透した脱原子力の思想を変えて、原子力発電を推進する対策を取り、国際原子力産業との利害を一致させた訳です。
そこで、チェルノブイリ原発事故のほとぼりが冷めた頃にCO2をダーティに原子力をクリーンなイメージに切り変えるため、1997年に京都の環境会議でCO2による地球温暖化の危機を叫び、京都議定書を議決するという流れを生みだしたというのが本当のところだと思います。
と言うのも、CO2は空気中にはわずかに0・04%だけです。ここ100年間に石油、石炭、ガス等の化石燃料を多量に消費してCO2を排出しても、毎年大気の0・0001%の増加にしかならない。それによる温暖化効果は毎年、0・004度の気温の上昇、つまり、一世紀で0・4度の平均気温の上昇だけです。
ところが、1991年に起きたフィリピンのピナツボ火山の噴火だけで地球の平均気温を0・5〜0・6度下げた。産業革命以来、化石燃料を150年間消費して多量のCO2を撒き散らしても1つの大型火山の噴火で帳消しになる。
ですから、CO2が地球を温暖化していると悪者扱いにして石油、石炭、天然ガスから原子力に変えようという論理は国際原子力産業の意図的な戦略と考えられる訳です。
今回の福島原発事故の場合も政府や東電、御用学者は事実とまったく正反対のことを言って国民を騙してきましたね。これも、実は政府や東電、御用学者の背後に原子力産業の国際マフィアや原子力村の強い力が働いていたと考えれば、CO2による地球温暖化と同じ手口だと皆さんも見抜けることができるでしょう。
実際に京都会議で一生懸命だったのは原子力依存型のフランスとスウェーデン。チェルノブイリ原発事故で放射能汚染されたこともあって政府・企業が原発依存を続けていくために国民の反原発運動を弱めたかったのでしょう。
さらに、京都会議のアメリカ代表が、何とVol・828で紹介したアル・ゴア元副大統領でした。しかしながら、石油の庇護者である共和党が過半数を超えるアメリカ議会はこの京都議定書に(同意表明)せず、共和党政権であったブッシュ政権もまた、この議定書に批准しないどころか、科学的根拠がないという否定的な立場を取ったのです。
次号に続く(次号は熱圏崩壊による地球温暖化の話です)