ちょっとしたブレイクタイムI
熱圏崩壊でわかった複合生命体の地球A
前号は何でも博士がフランス政府の文化省から招待されて、1週間日本に滞在していなかったので、インタビューができませんでした。さて今号は博士が日本にお帰りになったので、さっそく前々号でお聞きした複合生命体についてさらにお聞きすることにします。
お帰りなさい。私なんかはパリっていうとフランス料理にファッションなんですが、何でも博士は何に興味がありますか?
「私もフランス料理やファッションに興味がありますよ(笑)。そもそも日本人の関心は衣食住っていう言葉があるくらいファッションが1番重要なのです。ところが、科学者というと、昔のイメージは、服は薄汚れてぼろぼろでファッションなんかに全く興味を持たないで、ただひたすらに学問や研究に没頭しているというイメージがあったでしょう?」
はい、ありました(笑)
「今は人によるかもしれませんが、準サラリーマン、あるいは公務員にいなっていますから、人とそれ程変わりがないと思います。
私の場合、スタッフと一緒に行く場合は自分の服だけでなく、みんなの服を買ってあげるからファッションに非常に興味があります。と言うのも、ファッションというのは寒さをしのぐとか、仕事着とか日常着とかそういう感覚ではなく、デザイン、素材を通じてオシャレをしたり、その人の魅力やイメージを造りあげたりして、変身して様々な自分を楽しむ訳ですから、いわばそういう点では科学とそう変わりないと思います。」
へぇー。そういうものなのですか?科学というものはファッションとは全然別のイメージのような気がしていました。博士というイメージはいつも白衣を着て研究室の中で実験している人の様にイメージしていました。
「いえ、いえ、科学者というのは自然に興味があってこそ成り立つものです。教科書で点数がいいから科学者になったという位では確かに白衣を着て研究室で働くサラリーマン位しかなれないでしょう。
夜空を見て星の輝きや美しさに魅了されるから、大きな天体望遠鏡が欲しくなるのであり、大きな天体望遠鏡があれば、毎日空を見て何か変化が起きているかを観測するのです。
あるいは山に登ったり、山を見に行って山々のシルエットを楽しんだり、雲と陽が作る夕暮れの風景や、森林の紅葉や様々な草花の美しさを鑑賞したり、時には動物の生態を観測したりして、ともかく自然が大好きでなければ自然に興味など持てません。自然は数字で計算できないのです。
だから本当は女性の方が感性が豊かですから、科学者に向いているのです。男性が科学者になるから、自然の力や自然の益害などを考えて産業に応用しようということになるんです。女性の場合だと理論より感性ですから、自然を生命をはぐくむものとして観察するのです。
動物は実を探し求めるでしょうけれど、人は植物の色や形を楽しむのです。そういう意味では植物は目一杯のファッションをしていると思います。動物だって毛皮になるくらいですから、個性を持ったファッションをしていると思います。
そういう観察の目から見ると自然は陽の光や雲の流れで様々なファッションで変化してオシャレをしていると見てあげれば、自然もうれしく感じるでしょう。それに気付けば、自然と人間、地球と人間は複合生命体なんだと感じると思います。
ですから、地球だけでなく、どんな惑星でも完全なる球体でないからデコボコしているでしょう。その中に住む動物からすれば、そのデコボコは山とか谷になっている訳で、そこの水があれば川や谷、池や湖、海になり、そこに太陽の光と雲で毎日がファッションショーになる。霊体もしくは神様ならばその美しい光景を観に来てほしいと思うでしょう。
食べ物があるから食べに来て下さい、ではレベルが落ちますね。ですから、霊体もしくは神様なものは衣であって、食ではないのです。それゆえ、人間も衣食であって食衣ではないのです。食衣の順番だとそれは人間ではなく、動物だと思います。」
すごい!博士!何でも知っているだけでなく、何でもすごいんですね。科学が面白くなりました。それに、地球が生命だということもわかってきました。
「そうでしょう。生命体のいない惑星はそれはただの大きい石ころというものです。それは死んだ星です。そんな星を惑星として太陽がエネルギーを与えて一緒に動いて、そして、ぐるぐる廻って・・・何となく一緒にダンスをしている感じですね。」
そうですね(笑)複合生命体という目で見れば太陽と惑星がダンスしている姿にも見えてきますね。
「そうです。我々人類は昔から太陽を太陽神と崇めてきました。そうなると惑星が単なる石ならば太陽と一緒にダンスなんかできないでしょ。一生付き合ってなんかいられませんからどこかに飛んで行けということになるでしょう(笑)。だから、どの惑星も生きている。つまり、生命体なのです。と言うことは、水生も金星も火星も皆地球と同じように生命体であり、それゆえ、生命が存在しているのです。」
わかります。前にあおぽの取材でガガーリンセンターに行った時に、宇宙飛行士の幹部が火星には水も空気も生物も存在すると真面目に答えてくれましたから。
それに今年、中国の九寨溝にいきましたが、中国人の運転手が火星はここと同じ位の空気の量と言いましたから、火星には空気があるのは確かだと思います。
「そうです、地球でいうと海抜3000mから5000mの場所の空気ということですね。火星は地球の70%くらいの空気があるのです。だから嵐も起きるのです。(写真1)これはNASAの観測で皆さんも知っている事実でしょう。空気がなければ風は吹きません。そして、火星の北極には水と氷があること(写真2)はNASAも確認していますし、南極にもドライアイスと水の氷があることもわかっています。しかも、火星は太陽から地球よりも遠いのに、地球よりも暖かいのです。」
え!そうなんですか。驚きですね。太陽よりも遠いのに。
「と言うのも地球の場合、夏になると北極の氷は溶けますが全部溶けませんね。ところが火星の夏は北極の氷は全部溶けてしまうのです。ということは、地球より暖かいということになるでしょう。」
そうですね。そういうことになりますね。
「しかも、今年の6月3日に水星に氷の柱がある(写真3)ことがNASAの衛星写真から確認されたのを知っていますよね。」
はい、博士からこの前聞いたので知っています。水星の氷の写真も見ましたから。
「そうですね。太陽は原子核反応ですから、出ているのは放射線なのです。それを惑星の地場と大気で光と熱に変えているのです。ですから、太陽から熱が伝わるなら太陽に一番近い水星が何故、水の氷があるのか説明できないでしょう。また、地球より遠い火星が夏には北極の氷が全部溶けてしまうという現象も説明することは難しいでしょうね。」
(つづく)