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ジャーナリスト 恩田勝亘 特別寄稿

国の大型事業は「政官業」の利権の温床だった

 鳩山由紀夫首相率いる新政権は、日本郵政、八ツ場ダム、米軍普天間飛行場移設など多くの重要課題に取り組んでいる.。いずれも新政権が掲げる「脱官僚」「ムダ削減」と一体のもの。それぞれ問題の質は違っても、共通するのはその背後に「政官業」癒着による利権構造があり、それを解体して国民の負担を軽くすれば、それで浮いたおカネを生活向上の施策に回せるという発想だ。


八ツ場ダムはダム利権の象徴

 「政官業」の「政」は政治、「官」は官僚、「業」は産業界を指す。八ッ場ダム建設中止か否かの問題が注目されているが、同ダムは「総予算のすでに7割が使われている」という話を聞くと、ダム完成も間近に聞こえる。しかし、使われた事業費はダム完成後の横断道路としていま建設中の橋までであり、肝心のダム建設はまだ手つかず。
 同事業の総予算は約4600億円。そのうちこれまで支出された約3400億円は、土地買収から住民への補償、移転費用、橋の建設費、それに現場に詰めている国土交通省職員の人件費などである。半世紀も前に計画され、建設が正式に決まったときの事業費は2100億円だったが、工事の遅れもあって倍以上に膨らんだもの。公共工事ではよくあることで、もし建設続行すれば事業費はさらに膨らむのは必至。となれば中止する意味は十分ある。あとは計画時から何年も経った現在、「治水」(水害防止)や「利水」(水道や農業用水確保)というダム本来の意味があるか否かだ。全国各地で建設中、あるいは予定されているダムが問題になっているのもそれで、前原誠司国土交通相が「見直す」というのは当然だろう。


干拓事業の中止・凍結

 八郎潟干拓が戦後の食糧難解決のために農地を増やす目的で行われたのと同様、中海(島根、鳥取)や諫早湾(長崎)の干拓も当初目的は農地拡大だった。しかし、休耕地だらけの近年は不要になったばかりか、貴重な魚介類や環境への影響が大きいとわかり、中海は中止、諌早湾は5年間凍結されたのは画期的な出来事。というのもダムも干拓も国として一度決めたことは、それが後になっていかに意味をなさないどころか、悪影響が大きいとわかっても絶対に撤回しない。それがこれまでの日本の行政だったからだ。


大型事業は官僚の天下りの布石

 なぜそうなるか。まず国の巨額事業を請け負ったゼネコン(総合建設業)をはじめ、下請けの大小さまざまな土木、建設業者、さらに工事に使う鉄鋼やセメントその他の素材メーカーも事業中止は困る。そして事業をブチ上げ、彼ら産業界から表も裏も含めて政治献金をもらう政治家も同様だ。その両者をつなぐのが官僚=役人である。官僚、とくに東京・霞ヶ関の中央官庁の役人ほど、「自分たちは絶対に間違いをしない」という意固地な信念があり、彼らは決めた計画の撤回には徹底的に抵抗する。それは「東大法学部卒」に代表されるエリート意識からだけではない。
 官僚の特徴の一つが、すでに退職していても自分たちの先輩がやった仕事を否定するのを極端にイヤがること。それというのも現役時代に事業をとりまとめて政治家や産業界に恩を売ることが退職後に民間企業へ再就職するのはもちろん、各省庁が所管する政府系機関や財団法人などに理事長や理事で横すべりし、高い給料でそれらを次々に渡り歩ける。しかも移動するたびに高い退職金をもらうのが役人OBの典型的な生き方。そんな先輩の顔をツブさないのが現役官僚にとっても自分の将来の保証になるからだ。それが彼ら官僚の権益、すなわち利権である。(了)


              
恩田 勝亘
恩田 勝亘(おんだ かつのぶ) ジャーナリスト
1943年生まれ。'71年より'07年まで講談社「週刊現代」記者として、国内外の政治、経済、社会問題を取材。主テーマの一つが原子力問題。 06年にはチェルノブイリ4号炉中枢に突入。
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