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ジャーナリスト 恩田勝亘 特別寄稿

脱原発のスピードは外圧次第?
新政権とエネルギー政策

 衆院選は多党乱立によって争点が定まらなかったとはいえ、各党揃って口にしたのが「脱原発」だ。政権復帰した安倍自民党も脱原発の工程づくりに取り組まざるを得ないが、そこで問われるのがエネルギーをめぐる技術革新=イノベーションをどう見るか。それによって工程は短くも長くもなり、場合によっては原発維持、容認して国民大多数を敵に回すことにもなりかねない。

 エネルギー関連技術に関する恐ろしい話がある

 一つは米国の技術革新のスピードとそのレベルについてである。米国のエネルギー関連会社役員を務めるM氏が、やはり米国のさる研究所で技術開発している旧友と最近久しぶりに会い、彼がすでに実用化している技術の一部を見せてもらう機会を得た。旧友が研究所で取り出したのは縦2m、横1mの太陽光パネルだった。

 見た目には世界中で普及している通常の太陽光パネルとサイズもほぼ同じで、外見では何がどう違うのかわからない。M氏の会社も何がどう違うのかわからない。M氏の会社も米エネルギー省との共同研究で藻からオイルを抽出する技術を実用化し、M氏自身も技術情報には詳しい。しかし、照明の電源を落として薄暗くなった室内で、次にパネルを電源に繋ぐと通常の明るさで照明が点灯した。M氏が驚いたのは、旧友が解き明かしてくれたその性能だ。パネル1枚で通常のそれの12枚から19枚分の発電能力だけでなく、様々な特性があって今も進化中ということだ。

 「赤外線から遠赤外線まで電気に換える光の幅が広く、普通のパネルが有効に働くのが真昼を挟んだ訳4時間とすれば、こちらは朝から夕方まで約10時間。雲天の下でも有効なので1枚当たりの発電効率は10〜30倍。パネルをやや大型化するだけで40〜60倍にもなるという。だから製造原価も普通のパネルが1枚約8万円ならこちらは約3万5000円。さらに驚くのは内部がフィルム状になっているため、表面のガラスを外せば折り曲げられることです」(A氏)。

 その結果、まず車両や航空機、衛星など軍事技術に応用されているので、発電機として民生用に転化するのは2〜3年後になるという。その間はやはり米国が世界に先駆けて開発したシェールガス・オイル掘削技術によって国内でいくらでもガス、石油が調達できるうえ、M氏の会社のようなバイオマスによる先端技術もある。

 「最先端太陽光パネルの軍事転用が一段落するまで、エネルギー源は自前のガスやオイルで十分。原子力メーカーが原発に見切りをつけ始めたのも当然。脱原発は米国の方が早いんじゃないですか」(A氏)。米国のエネルギー戦略の懐の深さと技術開発力は、日本のそれとはまだ大差がある。

 そんな米国に対して日本には真逆の恐ろしさがある。米国ほどではなくとも日本でも革新的な技術が生まれ、応用次第ではエネルギー自給の道が拡がる。にもかかわらず自ら応用の道を閉ざしてしまう制度、仕組みをつくるからだ。典型的な例が再生可能エネルギーの風力、なかでも小型風力に象徴される。

 「国内では無理なので、海外で実績を作って否応なく日本でも認めざるを得ない道を選びました」というのは、9年前から開発着手して4年前からの実地試験も順調な小型風力発電機メーカーのB社長。B氏が国内より先に海外を目指したのは、今年7月にスタートした再生可能エネルギーの買い取り制度の適用を受けるにも、その前に立ちはだかる壁があまりにも高すぎたためだ。買い取り制度は、太陽や風、水、バイオマスなどの再生可能エネルギーを電力会社が買うために買い取り価格も決まっているもの。それによって目下、全国至るところでこれら新エネルギーによる発電計画が目白押しだ。

 「メインの電力はまだ石油やガスの電力でも、離島や内陸でも小さな村や町内会単位での電力なら場所の要らない小型風力で間に合います。そんなコミュニティの輪が広がれば電力会社に頼る電気がどんどん減る。しかし、どの発電システムも発電機そのものに認証が必要なんです」(B氏)。

 認証、すなわち黄門様の御印籠でもある。印籠を得るには小型風力の場合でいえば、まず日本小型風力教会に加入し、協会の基準に沿ったものか否かを日本海事協会が審査して認証する。いずれの協会も経済産業省をはじめとする官公庁が所管する社団法人で、原発ムラ同様に小型風力にもムラがあり、ムラ内で壁、ハードルを設けて簡単に乗り越えさせないようにしている。

 脱原発もベルリンの壁同様、内側だけでなく外から取り壊す工夫が必要ということだ。


              
恩田 勝亘
恩田 勝亘(おんだ かつのぶ) ジャーナリスト
1943年生まれ。'71年より'07年まで講談社「週刊現代」記者として、国内外の政治、経済、社会問題を取材。主テーマの一つが原子力問題。 06年にはチェルノブイリ4号炉中枢に突入。
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